- 米連邦準備制度理事会(FRB)が予想通り利上げ幅の縮小(+50bp)を決定するも、政策金利の見通しを引き上げた(2023年の予想中央値4.625%から5.125%に)
- 23年末のドットチャートは、ほぼ5.1%に固まっていることから、FRBは来年の利下げを見込んでいないと思われる。一方で、24年はバラつきがあるものの、多くのメンバーが利下げを見込んでいる。
- 現在の金利は既にターミナルレート付近にあり、来年以降は利下げによる金利差縮小を見越した円高になることを想定。
- 金利上昇により債券投資に妙味がでたため、ウエストパック銀行のドル建て債券を購入した(償還時の税効果も見込みで)。
以下は、今回のFOMC(2022年12月13日、14日)をうけ、
【上記見通しから読み取れること】
・アメリカの潜在成長率(長期見通し)は、1.8%であるのに対し、2022年および2023年のGDP成長率はかなり低く見積もられている。
→景気を悪化させても利上げを継続するというFRBの強いコミットメントが見える。
・9月時点の見通しと比較し、FF金利の利上げ幅が上昇。
・FRBの思惑通りに進む場合、2025年にはインフレ率が2.1%まで下がり、インフレが落ち着く。
→9月時点より24年までのインフレ率が高くなっていることから、FRBはインフレがより長く続くとみていることがわかる。
・上記シナリオ(景気悪化とインフレ鎮静)に基づき2025年には3.1%までFF金利を引き下げる。
→24年より利下げする見通しを示している。
【投資の実施】
・FRBの想定通りに進んだ場合、FRBは2024年に利下げを行う。
→すでに今想定されるターミナルレートに近い金利水準になった。
・現在の円安ドル高の主な要因は、米国金利の上昇によるものだと考えているため、
将来金利が下落した際には、円高ドル安方向に進むと考えている。
→来年以降利下げを見越し、円高ドル安に転換するタイミングがくる可能性あり。今こそ短期債に投資するタイミングと考える(為替差損による節税効果)
・上記を踏まえ、米国債の購入しようとしたが、証券担当者と話し、より利回りの高いウエストパック銀行のドル建て債券を購入した。
(馴染みのある発行体で、短期間であれば信用リスクをとっても問題ないと考えた)
・ウエストパック銀行に加え、来年1月FOMC後に米国債等債券を追加で購入する予定。
・今回購入した債券の詳細は以下の通り。$1=137.87のレートで購入したため、償還時に想定通りに円高に進んだ場合、4.4%以上のリターンを得ることができる。
【ご参考】
①ドット・チャート
②米国債利回り比較