【資産運用】 負けにくい投資

【まとめ】

  • 投資は必ず余裕資金で行う。
  • 投資をする上で一番大事なことは、市場から退出しないこと。
  • 目標リターンおよびリスク許容度に基づく投資方針を策定し、遵守すること。
  • 投資方針が定まらない状態では市場に翻弄され、非合理的な判断を下しがち。強制的に市場から退場させられる可能性が高まる。

 

 

投資未経験者から
「今から投資するとしたら何を買えばよい(何買ったら儲かる」?」、
と聞かれることがしばしばある。

 

将来を見通すことはできないので、何を買うべきか明言することはできないが、
投資での失敗を最小化するために大事なこととして以下3点を伝えている。

 

①余剰資金で投資する
②時間を味方にする(長期投資)
③投資前に投資目的とリスク許容度を確認した上で、
 投資方針を決める(そしてそれを遵守する)

 

 

①余剰資金で投資する(市場から退出しない)
経済・企業分析などにより「統計的に」勝つ確率を上げることはできても、
未来は誰にも見通すことはできない。

 

どこまで確度を高めても将来の利益は「確実」にはならない。
だからこそ、確率通りの結果に収束するまで(※)耐えられるだけの資金が必要。
※投資ストーリーが変わっていない限り

 

売買を強制させるような、来年支払うマンション購入時の頭金や、
2、3年後に必要となる子供の教育資金で投資すべきではない。
※リスクフリー資産など一部例外あり。

 

kunco.hatenablog.jp

 

②時間を味方につける(長期投資、複利効果)

  • 投資資産より生じた配当・利息を再投資することで、「複利効果」を得られる。
  • 保有期間が長いほど、価格の動きは平準化される傾向にある。
     → 長期で運用続けると、安定したリターンが期待できる。
  • 取引回数が少ないぶん取引手数料を抑えやすい傾向にある。
  • 積立投資との相性がよい。

        ※明確な定義はないが、ここでは10年以上を「長期投資」と想定している。

(出典:金融庁 「つみたてNISA早わかりガイドブック」)

 

長期的に投資するために、上記①の「余裕資金」で投資することが重要になる。

 

③投資方針の策定(投資目的、期待リターンおよび許容リスク)
会社経営同様に、目標が明確でないと、達成するための手段が曖昧になる。
そもそもどんなアセット・クラス(※)に投資すべきか決められない。
※アセット・クラス(Asset class):同じようなリターンやリスク特性を持つ資産グループ

 

ⓐ何のために投資をするのか、ⓑどのくらいの期間での達成を目指すか、
投資目標を明確にすることで、目標達成するために必要な目標リターン(年率)を決められる。

 

また、自分のリスク許容度(※)を知ることで、
上記で設定した目的、期間および目標リターンが適切なのか検証でき、
その検証に基づき、投資すべきアセット・クラスを決めることができる。

 

もし、当初想定した目標と現状の乖離が大きいにも関わらず、
目標達成に対し十分なリスク(※)を取れない場合は、
より現実的な目標へと軌道修正する必要がある。

 

※リスク / リスク許容度
リスクとは収益(リターン)の振れ幅(値動きのイメージ)を指し、
リスク許容度は、資産運用に伴い発生する損失(リスク)を
どの程度受け入れられるか、どこまでなら許容できるか、
という度合いのこと。

年齢、年収、家族構成、資産規模等により異なる。
(ハイリターンを狙えばハイリスク、ローリターンを狙えばローリスクが原則)

 

 

実際に投資する前に、
目標と資産の値動きのイメージ(リスク)を持つことが心のよりどころになり、
誤ったタイミングでの「損切」や「利益確定」を回避することができる。

 

 

kunco.hatenablog.jp

 

また、非現実的なリターンを求めてリスクの高い金融商品へ投資することを避ける一助にもなる。

 

 

負けにくい投資をするためには、
投資資産の価格変動に心がブレることなく、
自分で定めたルールに従って投資を続ける(マーケットから退出しない)ことだ。